カンナビス・サティバとは
カンナビス・サティバは、背が高く、葉が細いという特徴があり、温暖な気候で育つため、タイ、コロンビア、メキシコ、そして東南アジア諸国(原産国)に分布しています。
屋外栽培では20フィート(約1.5m)もの高さに成長する事がありますが、インディカに比べて生育期間が長く、開花から成熟までに10〜16週間ほどかかるといわれています。
一方、インディカ種は一般的に背が低く、葉の密度が高いという特徴があり、鎮静作用が強い事でも知られています。インディカは「ソファに座って」という意味の言葉で、頭に残りやすくい名称だといわれています。葉は、サティバの細い葉とは異なり、丸みを帯びています。原産国は、ネパール、アフガニスタン、インドのヒンドゥークシュ地方などです。
サティバはインディカに比べて生育期間が長いため、1株あたり85〜450グラムと収穫量が多い一方、THCの割合は平均約12〜16%と、インディカよりもはるかに低という違いがあります。ほとんどのランドレースサティバ株は開花期間が長く室内での栽培が難しいため、インディカ種との交配によって開花期間を短くしたり、背を低くしたりして、室内での栽培に適した種に改良したりしています。
サティバが体にもたらす効果
THCの含有量が高くCBDが低いサティバは、高い向精神作用をもたらします。こうした高揚感のある刺激は、日中にカンナビス摂取をしたい人におすすめです。ただし、THCを多く含むカンナビスを摂取すると、思考が止まらなくなったり精神的な刺激を受けたりして、不安感に苛まれるという副作用が起こる場合があります。パニック障害を起こしやすい人はこうした副作用を避けるため、CBDを多く含むカンナビスを選ぶ傾向があります。CBD含有量の多いサティバ種を使用すると、意識がはっきりとしながらも軽度の多幸感を得る事ができます。
サティバによって得られる治療効果
サティバ種のカンナビスには、ADHD、ADDやその他の行動障害の症状改善、頭痛や偏頭痛の痛みの緩和、うつ病の軽減などの治療効果がある事がわかっています。また、サティバ種には食欲増進効果があることも知られており、食欲不振やがんなどの栄養失調を来す疾患に対して使用されています。
また、こうした多くの治療効果に加え、精神的および肉体的なリラックス効果、睡眠の質の向上などの日々の健康を支えるサプリメントとしての役割も兼ね備えています。さらには、刺激的な高揚感と豊かな思考、活力に満ちた気分をもたらし、創造性や想像力を高めてくれるので、多くのアーティスト、ミュージシャン、クリエイターに愛用されています。
こうした様々なメリットを考慮に入れると、サティバ種は一部の主要な医薬品よりも安全な、極めて高い治療効果を持つカンナビスだと言えます。サティバが得意とするのは、身体よりも心に対する効果であり、使用すると堪えきれずに笑ってしまったり、くすぐったい感覚に襲われるのはそのためです。
サティバ種とTHC:
すべてのカンナビス種には、それぞれ異なる治療効果があります。品種によっては、向精神作用を持つ化合物であるテトラヒドロカンナビノール(THC)の含有量が非常に高いものもありますが、よく語られるサティバ種がもたらす極端な作用は、THCだけで引き起こされるわけではありません。ただ、サティバ種の遺伝子構成を十分に理解することは、望ましくない作用を避けるためには必要不可欠です。
サティバ種
サティバは、精神を刺激し、身体をリラックスさせるという特徴があり、使用すると気分が高揚してエネルギッシュになり、創造的な追求をしたり活動が活発になったりします。
インディカ種
インディカ種は主に、高いリラックス効果を持っています。特に不眠症に悩む人にとっては、穏やかで静かな気持ちにさせてくれるので、快適な睡眠体験が得られるでしょう。
ハイブリッド
インディカ種とサティバ種の交配によって生まれた品種で、インディカとサティバの組成比によってその効果が異なります。ハイブリッド株では、組成比の高い品種の効果がより濃く現れます。
CBD濃度の高い品種
CBDはカンナビジオールと呼ばれるカンナビスに含まれる化合物で、医学的に極めて高い治療効果を持っています。ただ、カンナビジオールには、THCのような向精神作用がありません。CBD濃度の高い品種が作られたのは、THCの持つ陶酔感を感じさせずに鎮痛作用などの治療効果を得るためでした。現在では、多発性硬化症、関節炎、うつ病、糖尿病など、多岐にわたる疾患に高濃度のCBDがどの様に作用するのかを調べる研究が、数多く行われています。