抜け毛は、とても辛いものです。抜け毛は、とても辛いものです。抜け毛や脱毛症に悩む人の多くは、自分の症状に合った有効な治療法が見つからずに途方に暮れてしまいますが、実は極めて有効な治療成分がある事が、最近の研究で明らかになりました。カンナビスから抽出されたCBDを配合したCBDオイルは、栄養価が極めて高く、ストレス軽減の効果もあるため、抜け毛改善に大いに役立ちます。
本稿では、CBDオイルと抜け毛の関係性について深掘りしていき、CBDオイルがどれくらい抜け毛の治療に有効で、治療薬として適切かどうかを判断していきたいと思います。
一般的な抜け毛 vs 脱毛症
抜け毛は通常、遺伝的要因で起こります。1 『男性型脱毛症の遺伝的予測』ひとたび発症すると、ホルモンの変化によって毛包が永久的に収縮し続けるため、治療が困難だと言われていますただ、抜け毛はストレスや感情の起伏と大きく関係している事が知られており、そこに治療のヒントが隠されていると考える研究も少なくありません。2 抜け毛のタイプはさまざまで、毛そのものが細くなる人もいれば、完全に髪の毛が抜けて無くなってしまう人もいます。また、ゆっくりと進行する場合もあれば、突然起こり、急激に進行していく場合もあります。
一方、脱毛症とは、別の疾患やその他の要因によって起こる脱毛のことで、最も一般的なものは円形脱毛症と呼ばれています。脱毛症は自己免疫疾患の一種で、頭や体毛の一部分が突然抜けてしまうという症状があります。((Pratt, C., King, L., Messenger, A., Christiano, A. and Sundberg, J. (2017). Alopecia areata. Nature Reviews Disease Primers, 3(1).)) これは、免疫システムが健康な毛包を攻撃するために起こります。脱毛症は他にも種類がありますが、多くの場合は髪の毛のダメージや身体的な外傷など、外部からの刺激によって引き起こされます。前述したとおり、CBDオイルは脱毛症の治療に効果があると考えられていますが、反対の意見も散見されます。次の章では、そうした不安の声に一つ一つ答えていきたいと思います。
Does CBD Oil cause hair loss?
CBDは抜け毛改善に役立つ?
いくつかの研究によれば、CBDオイルは血行を促進する事から毛根に直接塗布する事で髪の健康を保つことに加えて抜け毛を防ぐ事ができると言われています。
CBDが毛髪にもたらす健康的なメリットとして、CBDオイルに含まれるビタミン等の有効成分が髪の成長を促進するという研究結果があります。3. また、CBDオイルに、髪の健康を保つ要となるオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が豊富に含まれているため、これらの成分が浸透し髪の成長を刺激します。これらのオメガ脂肪酸は、抜け毛を減らして髪の密度を高める事が明らかになっています。 ((Le Floc’h, C., Cheniti, A., Connétable, S., Piccardi, N., Vincenzi, C. and Tosti, A. (2015). Effect of a nutritional supplement on hair loss in women. Journal of Cosmetic Dermatology, 14(1), pp.76-82.))
さらに、マレーシアサインズ大学薬学部による研究によって、CBDに多く含まれるビタミンEが髪の成長を大きく促進し、脱毛症などの症状を効果的に治療する事がわかりました。こうした数々の研究結果から、CBDオイルは、頭皮に塗布することですでに生えている髪をより健康的で豊かなものにすると同時に、ダメージを受けた毛根を刺激する抜け毛改善のための極めて有効な成分である、という事が言えます。
CBDは脱毛症の改善に役立つ?
前の章で触れた通り、脱毛症は一般的な抜け毛と異なり主に自己免疫疾患が原因で起こる事がわかっていますが、その背景にある要因を理解する事でより治療が効果的なものとなるでしょう。基本的に自己免疫疾患はストレスや不安が関係している事が多く、感情的に不安的な時期に発症しやすいため、不安が脱毛症の原因となってしまっている事実は確かなもののようです。しかし、こうしたストレス性脱毛症の治療にも、CBDは大変有効な治療薬として働く事が期待できます。
いくつかの研究で、CBDオイルを使用することにより、不安やストレスに起因する疾患や障害を軽減する事ができるという結果が報告されました。((Blessing, E., Steenkamp, M., Manzanares, J. and Marmar, C. (2015). Cannabidiol as a Potential Treatment for Anxiety Disorders. Neurotherapeutics, 12(4), pp.825-836.))4 CBDオイルは、日常生活で起こる辛い出来事によって溜まっていくストレスを効果的に解消する働きがあるため、不安感や抜け毛を減らしたり、健康な髪の成長を維持するといった体の重要な機能を取り戻すのに役立ちます。((Drugabuse.gov. (2019). The Biology and Potential Therapeutic Effects of Cannabidiol. [online] Available at: https://www.drugabuse.gov/about-nida/legislative-activities/testimony-to-congress/2015/biology-potential-therapeutic-effects-cannabidiol))
また、CBDオイルが持つ抗炎症作用も、注目すべき特徴です。5 脱毛症は免疫系の炎症が原因で起こるため、CBDの抗炎症作用がこの疾患に治療効果をもたらす事は想像に難くありません。これまでの内容を踏まえると、CBDオイルが抜け毛やストレスに起因する脱毛症の改善に大きく役立つといえるでしょう。
CBDと不安障害の関係性について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください:https://hemppedia.org/ja/cbd-to-fuan-kan/
CBDオイルを抜け毛の改善に使用する方法
CBDオイルを抜け毛改善に使用する場合、CBDオイルを局所的に塗布する外用と、オイルやエディブルを摂取して体内に吸収する内用の2つの方法がありますが、抜け毛の原因によって最適な方を選択すると良いでしょう。
CBDには抗炎症作用があるため、抜け毛対策として使用する事で炎症が収まり、頭皮環境が健康になり、毛髪の成長が健全に行われるようになります。また、頭皮に直接CBDオイルを塗布すれば、毛根が修復され、さらに強化することができます。
一般的な抜け毛にCBDオイルを使用する
一般的な抜け毛を改善するには毛根を修復し、強化する必要があるため、CBDオイルを頭皮に局所的に塗布する方法が推奨されています。CBDオイルは、クリームやジェルに混ぜて使用することもできるため、好みの方法で塗布すると良いでしょう。
薬剤性脱毛症の治療にCBDオイルを使用する
薬剤性脱毛症の場合は、外用ではなくCBDオイルを摂取する事で体内に吸収させる必要があります。体内にCBDを取り込む事で、薬剤性脱毛症の原因となる不安感や炎症を抑える事が出来ます。摂取方法は、まずCBDオイルを舌の裏に滴下し、吸収されるまでしばらく口に含んでおきます。これによって体内への吸収率が上がります。
抜け毛改善のためのCBD摂取量ガイド
CBDはどんな人にも一定の効果がありますが、適切な摂取量も一定とは限りません。まずは基本の摂取量を試してみて、改善の度合いを見ながらベストな量を判断することをお勧めします。その方法として、当サイトではライノフ氏とバーンバウム氏が彼らの著書『CBD: A patient’s guide to Medical Cannabis』で提唱したステップアップ法を紹介しています。この方法では、まず初めに1日3回、1滴という少ない量の摂取から始めて、3日ごとに徐々に量を増やします。これを1日3回、3滴になるまで続けることで、その間の自分の体調の変化や症状の改善の度合いを観察していきます。6
自分の体調や体質に合ったCBDの摂取方法については、当サイトのCBDオイルの摂取量に関する記事をご覧ください。https://hemppedia.org/ja/cbd-no-toyo-ryo/
まとめ
CBDが毛髪にもたらす健康上のメリットは極めて大きいもので、近年世界的にも注目され始めており、毎日のように新たな事実が発見されています。抜け毛とCBDの関係性について掘り下げていった結果、CBDオイルの抜け毛改善に対する効果は、医学的な根拠に裏付けられている確かなものである事がわかりました。また、栄養価の高いビタミンが毛髪の成長を促進することから、不安障害や炎症を抑えて脱毛症を改善するといったことまで、CBDオイルが体に与える治療効果は枚挙にいとまがありません。
参考文献
- Hagenaars, S., Hill, W., Harris, S., Ritchie, S., Davies, G., Liewald, D., Gale, C., Porteous, D., Deary, I. and Marioni, R. (2017). Genetic prediction of male pattern baldness. PLOS Genetics, 13(2), p.e1006594. [↩]
- Sellami, R., Masmoudi, J., Ouali, U., Mnif, L., Amouri, M., Turki, H. and Jaoua, A. (2014). The relationship between alopecia areata and alexithymia, anxiety, and depression: A case-control study. Indian Journal of Dermatology, 59(4), p.421. [↩]
- Pavlovic, R., Nenna, G., Calvi, L., Panseri, S., Borgonovo, G., Giupponi, L., Cannazza, G. and Giorgi, A. (2018). Quality Traits of “Cannabidiol Oils”: Cannabinoids Content, Terpene Fingerprint and Oxidation Stability of European Commercially Available Preparations. Molecules, 23(5), p.1230. [↩]
- P. Soares, V., and C. Campos, A. (2017). Evidences for the Anti-panic Actions of Cannabidiol. Current Neuropharmacology, 15(2), pp.291-299. [↩]
- Nagarkatti, P., Pandey, R., Rieder, S., Hegde, V. and Nagarkatti, M. (2009). Cannabinoids as novel anti-inflammatory drugs. Future Medicinal Chemistry, 1(7), pp.1333-1349. [↩]
- Leinow, L. and Birnbaum, J. (2017). <a href=”https://books.google.de/books/about/CBD.html?id=u3zcDQAAQBAJ&redir_esc=y” target=”_blank” rel=”noreferrer noopener”>CBD: A Patient’s Guide to Medicinal Cannabis</a>. North Atlantic Books. [↩]